東京自動車連合健康保険組合柳橋病院の病床継承に関する要望書

提出決定年月日：平成17年8月25日
提出先：東京都知事

　貴職におかれましては、日頃より、台東区の保健・医療・福祉行政にご支援とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
　さて、ご承知のとおり、台東区は、東京都保健医療計画において病床過剰地域である区中央部保健医療圏に属しておりますが、他区に比べ区内の医療資源は乏しい状況にあります。そのため、区では東京都の強力な支援のもと、高齢者の慢性期医療を担い、在宅生活を支援する新台東病院（仮称）を、平成21年4月の開院を目途に鋭意整備を進めているところであります。
　こうした中、東京自動車連合健康保険組合が、経営難などを理由として、本区内で運営する柳橋病院を平成18年3月31日をもって廃止する決議を行いました。同病院は、急性期、慢性期双方の医療に対応し、地域住民の信頼も厚く、また医療連携にも積極的に取り組んでおり、本区にとっては欠かすことのできない貴重な医療資源であります。そのため、柳橋病院の地域医療サービスの継続を求める区民の声は非常に強く、当区議会に対しても病院存続についての陳情が提出されました。
　同組合では、こうした状況を踏まえ、病院存続に向け、財団法人ライフ・エクステンション研究所を継承先として選定し、早速、継承に必要な手続に着手しているとのことであります。
　同法人は、本区の地域医療の中核を担う永寿総合病院を経営し、区から要請した政策的医療に適切に対応するとともに、他医療機関との連携においても中心的な役割を果たしており、当区議会としても同法人による病床の継承は、地域医療の発展に大きく寄与するものと考えます。
　こうしたことから区民の負託を受ける台東区議会は、「柳橋病院存続についての陳情」を採択したところであり、その実現に向けて総意を持って要望いたします。